社会保険労務士試験攻略法

雇用保険法・健康保険法の勉強方法について

雇用保険法攻略のポイント

労働者が失業したときに支給される「失業給付」や、雇用の継続を目的とした「雇用継続給付」などについて定めた法律です。 この科目は、各保険給付や被保険者に関する問題が中心。 各給付の仕組みの全体像を理解することはもちろん、給付日数や金額といった具体的な数値も暗記しておきましょう。 法改正によって数値は変わりますので、最新の数値で覚えるようにしてください。 計算問題も出題されるので、計算ミスや引っ掛け問題にも注意して失点を防ぐように気を付けましょう。

健康保険法攻略のポイント

会社員が会社の業務や通勤以外で、病気やけがをした際の補償について定めたもの。みなさんにとっては、一番なじみがある保険だと思います。 健康保険法は、基礎的な部分が狙われる傾向にあるので、しっかり基礎をおさえておけば、比較的得点しやすい科目といえるでしょう。 確実に7点以上は取っておきたいですね。 試験では、保険給付をメインに、被保険者、標準報酬などから出題されます。過去問を中心に勉強しておけば、得点できるはずです。

選択式対策にはまらない

「各科目5点中3点以上の得点」が必須

社会保険労務士試験では、「択一式」と「選択式」の両方について合格基準点をクリアしている必要があります。 択一式の場合受験年度によって合格基準点が大きく変わりますが(大体42点~48点)、選択式の場合には基本的に「各科目5点中3点以上の得点」が基準となります。 よって選択式の方が一層、「1点に重みがある」といっても過言ではありません。 私は社会保険労務士試験に独学で3度挑戦しましたが、やはり選択式の1点に泣いた年もありました。 択一式では十分に得点できていても、選択式で基準をクリアしなければ合格は出来ません。 私の他にも、このように選択式の1点で合格を逃す方というのがどんなに多いことか。 数少ない社会保険労務士独学仲間にも、やはり私のような不合格パターンの方はいました。 もちろん、受験生の正答率が他科目と比べて著しく低いような場合には、合格基準が2点以下になることもあります。 これを「救済」と呼んでいて、毎年夏の終わりから秋にかけての時期には、いわゆる「救済待ち」の受験生でネットの掲示板が盛り上がるというわけです。

総合的な学習を心がけましょう

ただ、選択式の対策として、それだけに特化してしまうのは得策ではありません。 社会保険労務士独学時代にあれこれ情報収集したところによると、理想は「択一式対策の延長線上で、選択問題を意識した取り組みが出来ること」だそうです。 社会保険労務士独学においては、択一式問題に出題される選択肢の論点チェックがとても大切になってきますが、その際に「選択式問題で出題されるとしたらどこが抜かれるかな」というのを常に意識しておくことです。 予備校や通信教育の場合、教材の中で選択式対策もしっかりとやってくれますが、社会保険労務士独学では、効率の良い対策を自分で考えなければなりません。 選択式対策に偏ってしまうと、択一式問題が途端に解けなくなることがあります。 特に社会保険労務士試験に独学で挑戦される方は、くれぐれも勉強のバランスには気をつけましょうね!

先輩合格者が教える、一般常識科目(労務管理)の学習のポイント

このページでは、先輩合格者の生の声を元に、一般常識科目(労務管理)を学習するうえでのポイントをご紹介したいと思います。

受験者からのコメント

何が出題されるかわからない一般常識科目。間違っても満点を目指して、学習の範囲を無闇に広げてはいけません。むしろ合格基準点ぎりぎりを狙って必要最小限の学習に止めることが、社会保険労務士試験の受験勉強全体のことを考えると大事になってきます。(M.Uさん) 一般常識科目の学習の的を絞るうえでは、過去問対策が有効。過去問に何度も登場している法律は今後も出題される可能性が高いので、しっかりと押さえておくようにしましょう。それでもなお、一般常識科目の学習が苦手という人は、受験指導校が開講しているオプション講座の類を活用するのも手です。(A.Oさん)

労務管理その他の労働に関する一般常識では、こんな問題が出題される!

【問い】わが国の女性の雇用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問は、「平成24年版男女共同参画白書(内閣府)」を参照しており、当該白書または当該白書が引用している調査による用語及び統計等を利用している。 A:2010年の女性の25~54歳層就業率は、OECD諸国の中で上位10位以内に入る。 B:女性の年齢階級別労働力率は、その形状から、M字カーブと呼ばれているが、有配偶者の労働力率が上昇してきたことが寄与して、M字のカーブが以前に比べ浅くなっている。 C:女性の雇用労働者を雇用形態別に見ると、1980年代半ばから2010年頃まで一貫して、パート・アルバイトや派遣社員、契約社員等非正規雇用者の割合が正規の職員・従業員の割合を上回っていた。 D:一般労働者における男女の平均所定内給与額の差は、長期的に縮小傾向にあり、特に、正社員・正職員の場合、2011年の男女の平均所定内給与額は、男性を100としたとき、女性は80まで上昇した。 E:就業調整について、女性パートタイム労働者の約4分の1が「調整している」と回答したが、その理由として最も大きいのは、「一定額(130万円)を超えると、配偶者の健康保険、厚生年金等の被扶養者からはずれ、自分で加入しなければならなくなるから」であった。
【正解】B

社労士受験の少し前に、模試を受けましょう

模試も受験すること

社労士の試験を受ける場合、本番の試験は1度しか受ける必要はありません。 司法試験のような、「合格者の大半が、何度も受け直した経験を持っている」なんて試験ではないからです。作戦を練り間違えなければ、本当に1回で合格できますから。 しかし、試験といえば独特の緊張感に包まれますね。たとえばですが、高校受験でつらい思いをした方はたくさんいるはず。 プレッシャーへの耐性には個人差がありますが、なるべくなら場数を踏んでおきたいところですね。 本試験は1度きり、といっても実は試験の緊張感を前もって体験できるチャンスがあります。それは社労士の模擬試験を受けるときです。 社労士の模試は、試験の3ヶ月前くらいになると全国各地で順次開催されますね。大手の予備校なんかが開催しますが、そこの受講生でなくても申し込めるのが常識です。 模試を受けておくことは、多忙な人にもぜひおすすめしたいですね。スケジュールを必死にやりくりしてでも、行く価値がありますから。

模試を受けることのメリット

  • (繰り返しになりますが)試験の緊張感を体験できて、予行練習になる
  • 実際の試験時間とまったく同じ時間で受けた場合に、どれくらいの解答ができるのかを試せる
  • その時点での自身の学力を試す場にもなる
  • うまく解答できなかった部分があっても、本試験の日までに徹底的に対策する時間を持てる
模試は、社労士の合格者の間でも経験者が本当に多いですね。 私も実は模試を2度受けています。1度目は、思ったほどすらすらと解けなくて落胆しましたが、2度目のときはだいぶ解けて励みになった思い出があります。

社会保険労務士の初心者の勉強法(初期の段階)

基本は”学習を軌道に乗せる”

社会保険労務士の勉強法は合格者に質問してもやり方が少しずつ違っていて、ネット情報を見ても最初にどうしたらいいのかわからないかもしれませんが、初心者にとって真っ先に大事なことは、「学習を軌道に乗せる」ことでしょう。 それがうまくいけば自然とはかどってくれるはずです。 そのために有効な、社会保険労務士初心者が第一に取り入れるべき勉強法をここで説明しましょう。

社会保険労務士のテキストの難解な内容についていける勉強法とは?

テキストは、なるべく初心者向けに書いてあるものであってもどうしても難しい部分が出てきます。 よくある初心者の挫折体験談に、「テキストが理解できなくて投げ出してしまった」というものがあります。

最初のうちは、テキストを読むペースを適宜決めてからスタートする

テキストは書いてあることを理解しないと意味がありません。 しかし最初は理解できなくて当然ですし、止まってしまうと時間の無駄ですから、読む時間やページ数を先に決めてしまって、それをノルマとしてどんどん読み進めてしまうほうが効果的なことも実は多いです。 社会保険労務士の勉強法では、まずテキストに(全体的に)目を通し、それを繰り返すことが大事です(興味を持てる部分を探すことにもなります)。

過去問題集と連動させる

他のページで述べているように、過去問題と合わせて使っていくことは必須です。 なかなかなじめないうちは、テキストも過去問題もただ読むだけでもかまいません(あとから読んでいくうちに少しずつわかっていけばOKのため)。 問題で気になる部分が見つかればしめたもので、その部分をテキストから探して読むようにすれば、次のステップへ行けます。

教材の使用と並行させる 映像型・音声型の教材を使うのはとても効果抜群です。字を目で追って読むだけではなく、その部分の説明を目と耳で吸収すると、理解度は飛躍的に進行するからです。 その意味でも自宅でやる社会保険労務士の勉強法といえばやはり通信講座が効果大でしょう。

ノートをつくるなど、手を動かして書く勉強法を社会保険労務士で使うと?

ノートを特に用意するほうがいいとまではいえません。ただし、書くことで覚える効果や弱点を整理・克服する効果は期待できます。 テキストや過去問題から、苦手な部分を複写してまとめる程度のことはやったほうが得でしょう。 理解が進んで解けるようになったら、そこは消してOKです。 ※細かいメモ書きについては、テキストや過去問題に直接書き込むほうがいいでしょう。 教材を自分独自のものにして合格した人は多いです。 ※(他のページで書いていますが)わかりにくい用語については、あえて手を動かして覚えたほうが安全でしょう。

まとめ

  • テキストはわからなくてもとにかく読む頻度を高める工夫が望ましい
  • 過去問題や、映像型の教材と合わせて使うことで、理解が早まる
  • 苦手な部分等については、ノートにまとめたりファイルしたりして意識して対策する
もちろんいつまでも理解できないのではいけませんから、いずれ理解できるように絶対にしないといけません。 ただし、何度も読んでいるうちに、また他の部分が理解できるようになっていくうちに、複雑で理解しづらい部分についても、いずれ氷解して行くことはよくあるものです。 テキストは、一度決めたらコロコロと変更するべきではありませんから、最初によく吟味するほうが失敗しなくて済みます。 これはやはり、自分で選んで買うよりも用意してもらったほうが得でしょう。通学講座や通信講座のつくっている教科書もバラバラで、あまり役に立たないものだってありますが、基本的にこれらのほうが信頼できます。毎年、最新の内容を加味してつくっていることもありがたいものです。

勉強時間確保の苦労!

空き時間を上手く活用する

社会保険労務士の試験に合格する為には800時間以上の勉強が必要といわれていましたが、私は特に気にすることはなく、はじめた当初は毎日勉強することだけ考えました。 時間を意識してしまうと内容をおろそかにしそうだったので、時間は考えませんでした。 しかし、私は働きながら受験していたので、時間確保やモチベーションを上げるのに苦労しました。 毎日9時には出社し、帰宅できるのは20時くらいになります。もちろん残業があり、21~22時ということもざらにありました。 ですので、平日まとまった勉強時間を確保することができない分、空き時間を上手く利用していたと思います。 例えば通勤電車ではCDで講座を聞き、トイレや待ち時間にはテキストを読んで暗記ものをやり、昼食は早めに済ませて、カフェで勉強したり、自分なりに色々工夫いたしました。他にも夜寝る前や朝早くおきて1時間ほどの勉強もしましたので、一日2~3時間くらい確保していました。 但しはじめた当初は思うようにできませんでした。1日30分くらいの勉強しか出来なかったのですが、徐々に習慣付いてきて、3時間確保するのに約1ヶ月かかった記憶があります。 休日には最低でも8時間は勉強したいところでしたが、休みになれば仕事の疲れで眠くなり、家族との時間、趣味の時間など色々な誘惑があり、意外と思ったような勉強が出来ませんでした。 そこで、休日勉強する癖を付ける為、カフェや図書館を利用して、勉強せざるを得ない空間を作るような工夫もいたしました。 もちろん毎日勉強と仕事だけではストレスがたまり体と心が持たなくなるので、趣味の時間や友人との会食、家族との時間、スポーツクラブなど休息の時間も作りモチベーションを上げることもいたしました。

時間が限られていると効率よく学習する癖がつく!

また毎日時間を意識出来るようになってからは試験問題の時間配分も考えるようになりましたね。 結果論ですが、今考えて見れば仕事で忙しく勉強時間が確保しにくいことにより、無駄なことは覚えず効率の良いポイント学習をしていて、自然と合格する為のノウハウを身に付けていたのかもしれません。 意外と毎日自由な時間がたくさんあるよりも制限がある中で、勉強するほうが色々考えて工夫するので、逆に学力が上がる可能性もあると感じました。 皆さんの中でも仕事や普段の生活が忙しくて受験をあきらめている人もいるかもわかりませんが、工夫さえすれば十分合格する為の勉強は出来ると思います。 次に出来るだけ学習時間を減らして合格する為には、ポイントを抑えた勉強が必要になり、それを実践するためには教材が重要になります。

社労士試験の学習スケジュール

きちんとしたスケジュール管理で合否が分かれる?!

最初のページで、社労士試験の勉強法について、事前の学習計画が大切であると述べました。試験範囲が広範かつ膨大ということはすなわち、それだけ学習にも時間がかかるということです。 ちなみに、社労士試験に合格するために必要な総学習時間は約700時間と言われています。 試験本番までの限られた時間の中で、これだけ多くの学習時間を消化するためには、しっかりとした学習計画、なかでもスケジュール管理が不可欠であることは言うまでもありません。 そこで、このページでは、試験日までのスケジュール例を簡単にご紹介したいと思います。

1年計画:長期熟成型勉強法

初学者や専業主婦、そして退職した人におすすめの勉強法です。 試験日まで12ヶ月ありますので、毎日2時間ずつコツコツ学習していけば、約700時間の学習を終えることができます。

はじめの5ヶ月

12ヶ月のうち始めの5ヶ月は、基礎力を蓄える期間に充ててください。特に初学者は、法律の具体的な内容を理解する以前に、専門用語に慣れるだけでも相当の時間を要するはずです。 ただし焦ることなく、基本テキストをじっくりと、そして何度も読み込んでください。そうして身につけた基礎力が、後々の学習で活きてくることになりますので。

次の4ヶ月

つづく4ヶ月は、応用力を養う期間です。過去問を中心にアウトプット学習を繰り返し、知識の定着と、弱点の把握を図ってください。

最後の3ヶ月

そして最後の3ヶ月は、直前対策の期間です。横断学習などを通じて各科目のポイントを整理するとともに、弱点の克服に努めてください。法改正情報のキャッチアップも、この時期の勉強法としては欠かせません。そして、あとは体調を整えて、試験本番に臨むのみです。

6ヶ月計画:短期集中型勉強法

社会人に適した勉強法です。忙しい社会人こそ、1年間かけてコツコツ学習した方が良いのではないかと思われるかもしれませんが、むしろ逆です。 忙しいからこそ、短期集中の勉強法がおすすめなのです。受験勉強中は、残業を減らし飲み会の誘いも断るなど、仕事の面でさまざまなことを犠牲にしなくてはなりません。 それが許されるのも、おそらくは半年が限度ではないでしょうか。 平日に2時間、土日に10時間ずつで週30時間の学習時間を確保。週30時間×6ヶ月(24週間)で720時間となりますので、半年でも700時間以上の学習時間を確保することは十分に可能です。 そして具体的なスケジュールについては、基本的には上記の1年計画と同じとなります。「5ヶ月」「4ヶ月」「3ヶ月」の部分をそれぞれ半分にして、学習を進めてください。

社会保険労務士には独学でなれる?

独学でも社会保険労務士の資格試験には合格できます

使用するテキスト選びと、勉強時間がしっかりと取れるようなら、社会保険労務士の資格試験に独学だけで合格することは可能です。 ただし、社会保険労務士に限りませんが、独学というのは実に孤独な作業で、向き不向きがあります。 コツコツ努力を重ねるタイプの人でも、一年の独学で社会保険労務士に合格した人は少なく、一年目は助走運動的に勉強をし、一度受験の雰囲気を掴み、二年目に本格的に勉強をし試験に挑む……というのが、独学で社会保険労務士を目指す時に、もっとも確実なやり方ではないでしょうか。 資格試験には合格するためのコツやポイントが必ずあります。 できれば一年の勉強で合格したいというのなら、そうしたコツを講師や合格した先輩たちから直に学ぶことのできる通学や通信講座を利用するのは、ある意味、賢い勉強のやり方かもしれません。 通学と通信講座はそれぞれメリット、デメリットがあります。

通学と通信、どっちがおすすめ?

通学はやはり直接的に講師に質問などができますし、共に試験を目指す心強いライバルができます。 その代わり、授業料はやや割高ですし、通学する時間の調整が難しい場合も。講師との相性も大きな問題のひとつです。 通信講座は自分で勉強時間がスケジューリングできるのが最大の魅力です。最近では、CDやDVDを導入し、まるで通学しているかのように学べる通信講座も登場しています。 また、価格的に通学よりかなりリーズナブルなのも見逃せないポイントです。一番のデメリットは、メリットのひとつでもあるスケジューリングで、ここでさぼって脱落してしまう危険性も。 ……もっとも、これに関しては通学でも「途中で行くのをやめた」という人も必ず出てくるので、どっちもどっちとうところかもしれません。 独学、通学、通信講座、いずれにしても、一度は体験教室やテキストのサンプルなどを入手し「自分はこれを続けられるか」をよく吟味した上でスタートすることをおすすめします。